百姓になりたい百姓百太郎の日記

現在無職の百姓百太郎が、真の百姓を目指す日々の記録

食べられないパン

 

世界の食料ムダ捨て事情 (地球の未来を考える)

世界の食料ムダ捨て事情 (地球の未来を考える)

 

パンはパンでも食べられないパンはなーんだ?

 

正解は、「食べきれない大量のパン」だ。

 

パンだけじゃない。

 

ありとあらゆる食料が、食べきれないほど過剰に供給されている。

 

食べきれなかった食料はどうなるのか?

 

ゴミ箱行きだ。

 

食料の廃棄と聞いてすぐに思い付くのは、コンビニ弁当の廃棄だろうが、そんなものは氷山の一角にすぎない。

 

中にはそもそも、流通の過程に乗ることすらできず、生まれた場所でそのまま捨てられる食料すらある。 

 

この本で語られる食べられることなく捨てられる食料のあまりの量に恐怖すら覚える。

 

この本を読めば、スーパーマーケットに並ぶ大量の食料品を見る目が変わる。

 

これは、ある種の大量虐殺の生々しい実態を伝えるルポルタージュだ。

 

ほとんどの食料は、元をただせば植物や動物といった何らかの生命だ。

 

人間は他の生命を殺して食べなければ生きていけないが、食べもしないのに殺すのは、単なる虐殺だ。

 

僕たちは知らないうちにその虐殺に荷担している。

 

この本を読んで以来、生ゴミが極端に減った。

 

捨てるのは、卵のからとか、野菜のヘタや玉ねぎの皮みたいな食べられない部位だけだ。

 

まず余計な食料を買わなくなった。

 

これだけでも捨てる食料が劇的に減る。

 

食料がムダに捨てられるいきさつは単純ではなく、一気に解決する手段は見つかっていない。

 

だが、余計な食料を買わないように気を付けるといった、個人でできることもある。

 

エコに目覚めた、と言えれば格好もつくのだが、実際のところ、僕を行動に駆り立てる衝動の根元は、恐怖と罪悪感に過ぎない。

 

それだけ、この本が告げる、食料事情は衝撃的である。